[Date Prev][Date Next][Thread Prev][Thread Next][Date Index][Thread Index]

[jamsat-bb:5061] Mercury found


 ----------
  水星発見
 ----------

 タイトルは大げさですが、以前からの念願であった「水星」を眼視する
 ことができました。うれしいですね〜〜。

 きょう(2/12)も 雲一つない絶好の観測日和でしたが、日没(17:19)頃の
 西(富士山の方向)から北(東京方向)にかけての地平線上は、排気ガスや
 スモッグが立ちこめ、初めは「水星」が見えるかどうか不安でした。

 日没後、夕方5時50分頃からやっと周りが暗くなり始めました。南西の
 空高く、ほとんど上弦(半月)に近い月のすぐ右隣りに土星、そのやや右
 下に木星が明るく輝いています。その土星と木星の距離を1単位とする
 と、さらに右下方向の2単位ほどの距離のところに小さく赤く輝く火星
 も見えます。

 まだ辺りが薄暗い程度だったので、望遠鏡でも覗いてみました。土星は
 しっかりと真ん丸の環に囲まれています。いつ見ても自然の神秘ですね。
 神様が作ったとしか思えません。木星を望遠鏡で覗くと、4個の小さな
 衛星が近くに漂っています。ガリレオ衛星と呼ばれる イオ・エウロパ・
 ガニメデ・カリスト の四大衛星です。

 夕方6時10分頃にやっと周りも暗くなってきました。火星から1単位ほ
 どさらに右下の、建物の屋根と電柱の頭の上の間あたりに微かに輝く星
 が肉眼で確認できました。それが「水星」です。

 望遠鏡でも覗いてみました。火星と同じように赤い小さな点として見え
 ます。よく覗いてみると、左半分だけが輝いている半月状の形をしてい
 ました。望遠鏡では天地が逆さに見えるので、実際は右半分が太陽に照
 らされている英文字の Dの形になっています。

 水星は直径約4880kmで 地球の約1/3しかない小さな惑星で、地球からは
 1億km以上も離れています。肉眼では小さな点にしか見えません。夕方
 の6時05分頃に見え始め、6時15分頃には淡い靄の中に沈んでしまいま
 した。わずか10分ほどの「水星」との初対面でした。

 2月15日(火)に、水星が東方最大離角(太陽と最も離れる)を迎えるので、
 あと一週間ほどは夕方6時頃に、水星を西の空に見ることができます。
 よっぽど惑星観測にこだわっているか、オタクの人でないと、なかなか
 「水星」はみることができませんね。

 明日(2/13)の夕方6時頃の惑星の位置関係を下に示しておきます。眼を
 暗さに慣れさせ、地平線上15度ほどの所の上空を凝視して見て下さい。
 条件が良ければ、「水星」を肉眼で見ることができるでしょう。



           [18:00JST, Feb 13, 2000, QTH Yokohama]

      D         * Saturn(土星)
    Moon(月)
                    * Jupiter(木星)



                                * Mars(火星)

                                       * Mercury(水星)
  [南西]..............................................[真西]



 参考文献:天文年鑑 2000年版     (誠文堂新光社)
      小学5年のなぜどうして事典 (学習研究社)
      WinTrak Ver 3.50


 ----------------------------------------------
 Name : JE9PEL/1 脇田
 Mail : je9pel@jamsat.or.jp
 URL  : http://www.ne.jp/asahi/hamradio/je9pel/
 QTH  : Yokohama, Japan
 Date : Feb 12, 2000
 ----------------------------------------------