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[jamsat-bb:4435] RE: AO-10 spin rate


武安/JA6XKQです。この謎解き、かなり楽しめます。
皆さまも新井さんのホームページをご覧になり、ご自分で
データをプロットし、少しの計算(四則計算で十分)を
されてみては如何ですか?

と言うのは、スピンレートだけを見ていると大きな変化、
たぶん坂本さんが指摘されているところの季節的な
変化しか見えません。

しかし、これも坂本さんが指摘されていたスピンレートの
日毎の変化率をプロットしてみると、短周期(約20日から
30日くらい)での変化が、ここ100日程の中に見えて
くるのです。これは、小黒さんが指摘されているところの
周回的な変化かもしれません。短期的にもスピンレート
が上下しています。

食が発生しているとのことですが、食の前後でのスピン
レートは判らないでしょうか? 高々50分程度の食
(=太陽光輻射圧無し)で、測定できるほどのスピンレート
の変化があるが否か判りません。しかし、もし変化が
認められたならば、太陽光輻射圧が要因であることの
有力なデータになると思うのです。

それから、白子さん/JG1LDVからサジェスチョンを
頂きました。太陽光輻射圧に関しては、衛星表面の
各部の反射特性(吸収、反射、散乱の各特性)を
考慮する必要があるでしょうとのこと。

2年ほど前でしょうか? このメーリングリストで衛星の
眼視が話題になったときにも書きましたが、太陽電池の
反射特性は、その反射防止コーティングのために、かなり
複雑な様相を呈しています。反射率に波長の依存性と、
入射角度の依存性があります。

スピンレートに変化を与えるには、スピン軸に対して
非対称な力が作用する必要があります。AO-10の
トライスター形状だけを考慮したのでは、軸対称な
力しか作用せず、力が打ち消しあうのでスピンレートの
変化には寄与しないと思うのです。しかし、上記のような
反射特性を考慮すると、スピン軸に対して非対称な力が
作用するのではないかと推論をすすめているところです。

スピンレートの周期性に関しては、スプレッドシートの
ExcelにはFFT分析があるので、もう少し長期のデータ
がそろえば、それを試してみると新たな知見が得られる
のではないかと考えています。他人の褌(データ)で相撲
をとっている感がありますが、、、、、

武安
ja6xkq@jamsat.or.jp