皆さん、こんにちは。


7月14/15の両日にわたって開催された第17回関西アマチュア無線フェスティバル
(KANHAM2012)に、今年もJAMSATブースを出展し、無事に出展を終了しました。
今回で17回目を迎える関西ハムフェスティバルは、大阪府池田市の市民文化会館にて
開催されました。

このイベントは、JARL関西地方本部や実行委員会などの多くのボランティア
によっておこなわれる手作りのイベントです。新しい面白イベントもあります。
ホームページもパンフレットもボランティアの手によるものです。

今年のテーマは、「知っている人にはなつかしい、知らない人には新しい!!」
というテーマで玄関には懐かしの無線機の展示の他、南極基地のQSLカードが
並んでいました。あとは、クラブ展示と2階は、クラブや業者による販売、
メーカー展示(今年は各社気合が入っていた)など盛大に行われました。
YAESUは、新製品のHF機のPR、アイコムはD-STARやHF機の紹介、
ケンウッド(新製品の展示はありませんでした)、コメット、第一電波、
ナガラ電子、ミニマルチなどがありました。

開催前日の13日(金)は曇り空のなか記念局テント設営などの他
EME用のナガラ製12エレクロス八木のスタックと430クロス八木を会館屋上に4人
がかりで上げました。上げている途中で雨が降ってきましたが無事設営されました。


ナガラの12エレクロス八木設営中
JH3BUM、JH3NYP


金曜日、天気の悪い中での作業


関ハム会場屋上に上げたアンテナ(手前

開催初日となった14日(土)は、曇り空でしたが次第に晴れてきて夏空となり、
会場には主催者側発表で3,000人のアマチュア無線愛好家が訪れました。

JAMSATは、例年どおり会館屋内での展示・資料配布等に加え、屋外での記念局による
衛星通信の公開運用を行いました。14日は、前日より出展準備作業に取掛かっていた
ことから、出展当日の朝は、余裕をもってブースの設営を完了することができました。


JAMSAT屋内ブース


JAS-1のエンジニアリングモデル JTA JTD を展示

今回、屋外ブースでの公開運用によるサテライト全体の交信局数は、約68局でしたが、
今年は、関ハム記念局8J3Aの他8N3KN/3のコールサインで、公開運用を行いました。
衛星は、AO-27、FO-29、SO-50、VO-52の各衛星にQRVしました。
また、衛星通信のパスが近づいて来ると、屋外テントの周りには人垣ができる
ほどの盛況ぶりでした。


デモ運用中
youtubeに 
JO3XPHパスカルさん撮影、編集
http://www.youtube.com/watch?v=2QPm4hayW2k

8J3Aの運用と紹介されていますが、前日までに8J3Aではやり尽くした
様で、日曜日は河内長野ARISSの8N3KN/3で主にQRVしました。

こちらにも、、
http://www.southgatearc.org/news/july2012/8j3a_on_amateur_radio_satellites.htm


これら屋内・外のJAMSATブースでは、衛星通信に関心のある若い20代の局が2人
やってきてハンディ機で一瞬AO-27のダウンリンクが聞こえたとか言ってました。
プロの方からの売り込み(自動追尾やアンドロイド携帯から制御できるとか?)
ベテランOMの方々からの情報提供など、さまざまなやり取りが交わされました。
今回の出展の目玉の一つは、ふじ1号(FO-12)に搭載されたJモードトランスポンダ
送信部(JTA/JTD)のエンジニアリングモデルの実物展示でした。これは、1984年頃から
製作が開始され、1986年に打上げられた「ふじ1号」の中継器の制作をJAMSATが
担当したもので、当時の開発の様子を詳しく紹介した雑誌を並べながら展示しました。
ブースでは、実際にユニットを手にとりながら興味深く見ていく方も多くありました。
また、ブースでの配布資料については、例年の「低軌道衛星情報」を準備しました。


(JTA/JTD)のエンジニアリングモデル


夜間の運用は、デジタルEMEを中心にQRVしましたが、NO-QSOに終わりました。


土曜日の夜間運用中 左から JH4DHX、 JH3NYP、 JH3TXF、 JH3BUM、 トニーさん
トニーさんは日曜日のVE試験に合格、KF7WULを取得、衛星通信デビューも間近、、、
VE試験とは
http://www.ve-kobe.info/

翌15日は、前日同様に夏空の下、引き続き屋内・外ブースでの出展及び公開運用を行
いました。また10時からは、関ハム恒例の催物となった「衛星通信入門講座」を開催
しました。
今年は、低軌道衛星しか知らない超初心者であるJM3DURのサテライトを
始めたきっかけから、今年のカンハムに向けてJN2AMD山内さんと小生が
開発中のCALSAT32で衛星自動追尾用の基板の紹介を中心に入門講座を開催しました。

Km2NetのUSB-FSIOを使用した基板と新PICNICを使用した基板の完成品を公開
いたしました。残念ながら基板のテストが十分でないため紹介までとなりました
が、新PICNICを使った基板のみカンハムにおいて頒布がおこなわれ、テストが十
分でないとご承知の上1台買って行かれたとのこと、山内氏より伺いました。
頒布は、ハムフェアでも行われると聞いていますので行かれる方は是非見つけて
頂きたいと思っております。


USB-FSIOを使用した基板


新PICNICを使用した基板

会議室はそれほど広くは無かったのですが椅子はすべて埋まり、盛況でした。
当日は、ビギナーからAO-6の時代を知るOMなど、幅広い層からの参加が
あったことは、現在やや盛り上がりに欠ける衛星通信の世界に、新たな興味をもって
もらう上で、大変有意義な取り組みになったと思います。
(※講師:JM3DUR 島村、JH3NYP岸裏さん、JH3BUM石原さん)

主催者側の発表によると、2日目の来場者は4,000人で、初日と併せて今回の来場者は
7,000人とのことでした。今回の関ハムを通して、大いにアマチュア衛星通信の啓蒙と
PRができたのではないかと自負しています。今後これら一つひとつのやり取りが実を
結ぶ日がくることを、心より期待しています。

今回の出展に向けて、暑いなか前日から準備作業を進めていただいたJAMSAT関西メン
バーの皆さんに心より御礼申し上げます。皆さん、暑いなかでのご参加、大変お疲れ
様でした。

【出展参加者(敬称略)】

13日(前日準備)
JH3BUM/石原、JH3TXF/北村、JH3NYP/岸裏、JM3DUR/島村

14日
JH3BUM/石原、JH3TXF/北村、JH3NYP/岸裏、JM3DUR/島村、
JO3XPH/プロヴオ・パスカル、JH4DHX/大谷

15日
JH3BUM/石原、JH3NYP/岸裏、JH3TXF/北村、JO3XPH/プロヴオ・パスカル
JM3DUR/島村、JH4DHX/大谷
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2012.7.22 JM3DUR 島村
画像追加、編集 JH4DHX/3、JH3BUM